下平竜矢 / Shimohira Tatsuya
星霜連関
2010.3.23 (tue) – 4.4(sun)
Open 12:00 – 19:00 Closed Mondays
お祭りは華やかで人を楽しませるものでありますが、しかし祭りの本来の目的は目に見えるものより、むしろ目に見えないもの（神仏）に働きかけるものでもあります。しかし見えないものというのは人の内にも外にもあるもので、人々を楽しませる様な祭りであっても、それはやはり理にかなった行為であるのかもしれません。
私は古来から続く祭りの撮影行為の中に自分というものを探ろうとしてきましたが、祭りとはすでに死んでいるものや、これから生まれるものへの祈りの行為なのかもしれない、と、それに触れる人々がこれまで何度も口にしてきたような言葉が自分の口から出ている事がありあます。そしてさらにそれは人間に対してだけではなく、動物や植物などを含めた地球全体への祈りの行為なのだろうとも、やはり思います。その至極当然ともとれるシンプルな祈りの理由こそが、自分もまた個を越えた全体の共通性へのうねりのその一部として、祭りに祈りを込めた遥か昔の人々と延長線上につながり、さらに自分への深い認識へと向かっていくものであるかもしれません。
下平竜矢