BURNING IN THE STONE

宛超凡 / Wan Chaofan

BURNING IN THE STONE

2020.6.23 (tue) – 7.5 (sun)

Open 12:00 – 19:00 Closed Mondays

風景写真

これらの写真は旅行中に撮った写真だ。
目の前の風景に新鮮さと親しみを覚え、また、その風景に揺さぶられて、速やかにシャッターを切った。

感情とは誰しもが持っているものである。したがって、人は似たような風景に惹きつけられることがある。
目の前の風景に惹きつけられたとき、人は思わず沈黙してしまう。静かに海を見る。静かに山を見る。
静かに森の中に立ち、風に吹かれる。しかし、沈黙の下には激しい感情が逆巻いている。
まるで石の中で炎が静かに、しかし、激しく燃えさかっているようだ。外見は冷たく硬く見える石でも、火傷するほどに熱い。

自分が見ている風景は、私自身が好き好んで選んで見ているものだ。
もしくは、訪れたところのない土地でも、自分が見てみたいと思う風景は実は決まっている。
それらの、まだ見たことがない、しかし、私の頭の中にはすでに存在している風景に、
無力さや悔しさといった感情が引き出される。

次に引用する文は、たった二文だが、私の風景に対する考えをほとんど言い尽くしている。

一切景语皆情语[1]。此时无声胜有声[2]。

[1] 訳文:風景について語る诗は、すべて感情について語る诗である。 王国維,《人间詞話 刪稿》
[2] 訳文:此の時、声無きは声有るに勝る。 白居易,《琵琶行》

宛超凡