View in a view

吳旼收(オ・ミンス)/ Oh Minsoo、李雨宣 (イ・ウソン)/ Yi Woosun、崔仁華(チェ・インファ)/ Choi Inhwa、朴兌浩(パク・テホ)/ Park Taeho

View in A View

2023.10.17 (tue) – 10.29 (sun)

Open 12:00 – 19:00 Closed on Mondays

「View in A View」は、mugが主催し、ソウルのGallerytheCと東京の Totem Pole Photo Galleryが後援した「A View 2022」のファイナリスト展です。Part1とPart2の構成で10月から11月にかけて東京とソウルにて開催されます。昨年12月に開催された「A View」は、国籍、地域、年齢を問わず、写真を基に制作を志す学生のためのアーティスト支援プログラムです。「View in A View」展は、A Viewから最終的に選ばれた4人の学生たちの作品制作過程を約9ヶ月間のモニタリングを経た結果報告として行われる展示です。

スタートを切る東京のトーテムポールフォトギャラリーにて開催される展示ではグランプリに選ばれた   吳旼收(オ・ミンス)と共同3位の 李雨宣 (イ・ウソン)の「continuously and constantly 」展(Part1)と、2位の崔仁華(チェ・インファ)と共同3位の朴兌浩(パク・テホ)の「mosaic」展(Part2)に企画しております。

東京での展示は制作方式が似てる二人のマッチング企画です。Part1の吳旼收と李雨宣はそれぞれの異なる他人の記憶と経験に基づいて作家自ら他人の経験に共感する作品であり、両方とも場所の特性を強調する特徴を持つ。しかし、その異なる方式だが、吳旼收の作品はたまたま韓国で暮らしているモンゴル女性のアルバムを手に入れ、彼女が韓国に来る前に記録してた写真の場所に行き撮影してきたものである。完全なる他人である彼女の関係、視覚情報から始め自らの経験として再び回帰させる。
李雨宣の作品は失郷民(シリャンミン)であった祖父との関係の中で、記憶を共有していく過程そのものの記録であり、坡州(パジュ)と漣川(ヨンチョン)など戦争の傷と故郷の痕跡が残っている場所についてのことである。
この展示では、写真が持つ最も本質である鮮やかな記録性とその記録の写真的表現に関連した悩みが微かな記憶と鮮明なイメージらの衝突として見えてくる。

これとは対照的にPart2の   崔仁華(チェ・インファ)と朴兌浩(パク・テホ)は記憶の客観的な記録行為を色褪せて作家自ら検閲して検証していく過程を見せる作品である。記録という本質に近寄る方法はPart1と同様だが、彼らの記録的行為は全く異なる有様を見せる。崔仁華は写真を切って、貼り付けての行為が修行的な自己記録と述べるが、アイロニーにも自らの手で記憶を毀損する。
ウィキペディアに掲示された写真郡には撮影した人の視線は排除され、もっぱら情報伝達ためのイメージとして検閲され被写体の指示的情報だけが残っていく。朴兌浩はウィキペディアに写真をアップし続けながら意図的に記憶を消していく。
結局この2人の作家の作品は全く異なるパズルのピースの組み合わせから新たなモザイクを作っていく形になる。

ソウルと東京の展示は作家らのマッチングを変えながら企画し、固定型ではなく拡張して変化の意味を持つ。。今回の東京での4人の作品間で発生するシナジーやお互いへの影響が作用する方向、そして各々の独立した作品を発見する場になっていくことを望む。

7.プロフィール(展示順)

吳旼收(オ・ミンス)
吳旼收は相反するもの同士の衝突によって生じる空間と現象について記録し探求している。
「TSEEJAV _ PAGAMORLOM」は個人の記憶とその記憶から発生する感情と思惟についての流れで痕跡、記憶、蓄積などを通して過去の記憶を回想しつつ微かな記憶の痕跡を反芻させ主観的な経験の上に描いていく。
「チンドッケハナ」は一人称視点のシューティング(FPS)ゲームをやった経験と兵役中の機動訓練の代わりとして戦争訓練型シミュレーションプログラム(BCTP)である戦争ゲーム(War game)の体験が衝突することから始めた作品である。FPSゲーム、戦争訓練型シミュレーションそして、実際の戦争での報道写真と映像に露出されながら、奇妙にも繰り返される状況、事態についての居心地の悪さを感じるポイントを提示する。報道写真と映像などメディアによって消費されてきたイメージを再現して、特定の時代の戦闘として設定しそれに合う服装と装備を揃えて決まった役を行う遊戯的戦争の風景を集めている。

桂園芸術大学写真芸術学科を卒業し、同大学の融合芸術学科も卒業。主な個展と2人展には、「<TSEEJAV – PAGAMORLOM>」(SPACEUNIT4)、
「<IMITATIONGAME_オミンスxオヒョングン>」(Yart Gallery)などがあり、KUMA美術館、敦義門博物館、水原国際写真祭、文来アートファクトリー、済州 チェックインフォトなどの多くのグループ展に参加した。主な受賞歴としては、「BIPF x キュレーターアトリエ ポートフォリオレビュー 最優秀ポートフォリオ」、「A View 2022 ポートフォリオレビュー 最優秀ポートフォリ」などがあり、主要公共美術プロジェクトには、「ソウル、25部作『風景-光の波』 」などがあり、京畿文化財団に作品が所蔵されてる。

李雨宣 (イ・ウソン)
現在、ソウル芸術大学校で写真を学んでいる 李雨宣は、主に失郷民、移民者、ハーフなど、この時代の中心ではなく周辺や境界にとどまる人々の姿を捉える作品の制作を続けてる。作家の祖父であるイ・チェホの失郷民としての人生と故郷訪問への長い願望を家族的な視点で描いた「私が暮らした故郷は 2021 -」、現在アメリカに住む作家の母方の親戚が経験しているアイデンティティの混乱、その奇妙な境界点に目を向けた「So, Where are you from 2022 -」がその例である。
2022 未来作家賞と A VIEW ポートフォリオレビュープログラムでファイナリストに選ばれた。未来作家賞受賞者展(キャノンギャラリー)、済州チェックインフォトなどの展示を経験し、THE ROOM(GallerytheC)にて展示予定。

崔仁華(チェ・インファ)
崔仁華は、写真を通じて自己の内面を表現する作家です。
自ら撮影した写真をキャンバス、紙、パネルなどの媒体の上にかき集め、絵の具や糸で結びつけることで自分の欠乏を補いながら、表そうとする。こうして作られたさまざまな作品は、作家が夢見る世界を具現化し、それを見る人々と共有しようとする。
自分が夢見る世界を他人に伝える過程の中で、作家はかえって自分に対してより率直になる。自分の欠乏から派生した後悔や伝えられなかった愛などがぎっしりと詰まった作品は、作家の率直さによってできるのである。。

慶一大学校写真映像学部を卒業。GallerytheC、アラアートセンター、済州チェックインフォト特別展などで展示。

朴兌浩(パク・テホ)
朴兌浩はモバイル革命以降氾濫するスクリーンの中のイメージが生き残る方法について考える。

インターネット百科辞書「wikipedia」に約120枚の写真をアップロードして多数かつ匿名のウィキ編集者らに情報性を認めさせイメージに力を付けさせる作品「wikime」、一つの文化になったインターネット怪談サイト「scp」に個人的な感情と叙事が含まれた映像を投稿して、サイト内の利用者たちと物語を書き直し続けながら共同の合作物として映像の共感領域を拡張していく作品「宇宙の赤ちゃん妖精」がその例である。
イメージらを生存させる方法として同時代での下位文化システム(wikipedia、scpなど)を活用しながら、インターネット環境で生きている作家の独特な視線を見せてくれる。

弘益大学校の視覚デザイン学科の写真トラックを修了しました。ウルジアートセンター、TINC(旧明洞聖堂)で展示を経験し、最近は映像と写真の作品で西橋芸術実験センター 、済州チェックインフォトの展示に参加しました。

姜 美善