vanishing_view

井村和人 / Imura Kazuto

vanishing_view

2008.9.9 (tue) – 9.14(sun)

Open 12:00 – 19:00


 日本的な風景とはと聞かれた時に、だれもが田園風景や里山の風景を思い浮かべるだろう。

それらは第一次産業が主流だった時代に形作られたテクノスケープだが、産業構造の変化により一旦顧みられなくなったのち、さらに時代をへて審美性の観点から再評価されている。

 都市周辺部の住宅地は、商工業、サービス業等の産業の勃興を背景として生まれ、産業構造の変化や、経済の停滞、少子化等によってその姿を変えようとしている。現在見られるような郊外は、今後広がっていくことは無くむしろ縮小していくのではないだろうか。農村や、棚田、里山などが都市からの視線という近代的な視点によってその美しさを発見されたように、高度経済成長期という日本に二度と訪れない特別な時代を背景に構築された現在の都市周辺部の美を、「カメラ」という近代的視点を持ち込むことであらわにしていきたい。

 都市部に生きる我々のアイデンティティを探るプロジェクトである。

井村和人

1970年 東京生まれ     
1992年 第4 回写真新世紀佳作
2005年 PUNCTUM にて個展「Individual 2.0」開催。
2006年 表参道画廊にて二人展「Panic, No picnic !」開催。
2006年 BankART NYK アーティストインスタジオプログラム参加
2007年 PUNCTUM にて個展「dream landscape」開催。
2008年 BankART1929 主催「食と現代美術 part4」展出品