コドモ リミテッド

安彦裕介写真展 / Abico Yusuke

コドモ リミテッド

2012.7.17 (tue) – 7.22(sun)

Open 12:00 – 19:00


繰り返し繰り返される悲しい悲劇。 つい最近も父親が器具を使い、子供を振り回すという事件があった。
子供は恐怖からか大きな声で叫んでいた。大きくあいた口は笑っているようにも見えたという。
いつの時代でもふり回されるのは、罪のない子供たちだ。時に社会の歪みで、または親の都合で、或いは遊園地の逆バンジーで。
子供ばかりがなぜ?だが、答えは簡単である。歴史的にみても子供の立場は弱く、歴史的にきわめて子供の体が軽いから。
そう、彼らはいつの時代も犠牲者なのだ、戦争とかの。夫婦ゲンカとかの。しかし弱者であるが彼らには逆境を乗り越える強さが備わっている。いや、そんな状況さえ楽しんでいるかのようだ。あの小さいからだのどこにそんな強さがあるのか。
逆境になればなるほど彼らの顔は喜びに溢れる。チカラでは敵わない巨人のような男に ぐんるぐんると振り回されてヤメテーと叫ぶ顔が大笑い。分別ある者なら即座に諦めるようなツルツル滑る坂を何度落下しようともとり憑かれた目付きで 子供たちは克服してゆく。
しかしそんな彼らの強さだけでは乗り越えられず、ここ近年東アジアにおいて子供たちの数が減少しているという。いわば彼らは貴重な絶滅危惧種。そんな彼らの生態をこれからも記録してゆきたい。
どんなに強くとも子供に子供は作れないのだから。

安彦裕介

Profile
1965年 北海道札幌市生まれ
日本大学芸術学部写真学科卒

個展
1992 「Fluolite Fruits」ギャラリィー点 東京
1994 「人間の街 ’94」ガーディアン ガーデン 東京
1995 「人間の街 ’95」ガーディアン ガーデン 東京
1995 「Fluolite Fruits」展 ポラロイド ギャラリィー 東京
1999 「Bill Saitoh 、 Dam Nakagawa」 タンバリン ギャラリィー 東京
2005 「trip out trip」展 PGI 東京    
2007 「東京テラ☆ジンジャー」展 ガーディアン ガーデン 東京

主なグループ展
1991 「PARCO Promising Photographers 3」 パルコギャラリィー 東京
1992 「第一回3.3㎡展」ガーディアン ガーデン 東京
1996 「Artist in Residence 東京、日の出」 東京
1997 「写真タワー展」東川町写真美術館 北海道 東川町
2001 K-MOPA 「young portforio」出展     
2002 「日本のポラロイド写真」展 出展
2003 「ピンホール10人展」 ギャラリィーississ 京都
受賞歴
2002 ポラロイド ピンホールフォトコンテスト2002  グランプリ 
2003 ポラロイド ピンホールフォトコンテスト2003  特選